『お土産です』が大問題に！石破事務所の商品券配りは違法か

「議員十数人10万円ずつ」
というトレンドが上がっているのは、
石破茂首相（自民党総裁）の事務所が
複数の自民党議員に対して
商品券を配布したとされる事件に関するものです。

この事件は2025年3月13日に朝日新聞が報じたもので、
罪に問われる可能性が議論されています。
以下に概要とその点を踏まえた説明をします。

事件の概要

昨秋の衆院選で初当選した複数の自民党議員が、
2025年3月3日に首相公邸で開催された懇談会に関連して、
石破首相の事務所から1人あたり10万円相当
の商品券を受け取っていたことが明らかになりました。

対象は懇談会に参加した十数人の議員で、
総額は百数十万円にのぼるとされています。
この懇談会は新人議員と首相が交流する場で、
当日の日中、首相の秘書が議員事務所を訪れ、
「今日のお土産です」と説明しながら大手百貨店の
紙袋に入った商品券を手渡したとの証言があります。
領収書は求められませんでした。

罪に問われる可能性はあるのか？

この行為が罪に問われるかどうかは、
日本の政治資金規正法に抵触するかどうかにかかっています。

同法では、個人から政治家への
金銭や物品の寄付が原則禁止されており、
違反した場合、5年以下の禁錮または
100万円以下の罰金が科される可能性があります
（政治資金規正法第22条の5など）。

今回のケースでは、以下が焦点となります

寄付の性質

商品券が「政治活動のための資金提供」
とみなされれば明確な違法行為です。

一方、首相側が「私的な土産」や「個人的な贈り物」と主張し、
それが認められれば違法性が薄れる可能性があります。
しかし、「懇談会」という公的な場での配布であるため、
私的と見なすのは難しいとの見方もあります。

金額と意図

1人10万円という額は少額とはいえ、
組織的かつ複数の議員に配られた点が問題視されています。
意図的に法を回避する目的があった
と判断されれば、罪に問われるリスクが高まります。

立証のハードル

実際に罪に問うには、商品券が
「寄付」に該当することや、石破氏本人または
事務所の明確な関与を検察が証明する必要があります。

現状、証言ベースの報道が多く、
物的証拠や具体的な指示の有無が不明なため、
捜査が進まない限り結論は出ません。

石破事務所は「内輪の会合であり、詳細は差し控える」
と回答しており、明確な弁明は避けています。

一方、商品券を受け取った議員15人全員が
その後自主的に返却したと報じられており（沖縄タイムスや毎日新聞）、
これが罪に問われる可能性を下げる意図があるとも考えられます。

政治的・社会的な反応

立憲民主党などの野党は
「自民党の裏金問題の再来」「言語道断」と批判し、
国会での追及や首相の辞任を求める動きを見せています。

首相側は「手土産として用意したもので、
よかれと思っての対応だった」と弁明していますが、
過去の政治とカネの問題に対する
国民の不信感を背景に、大きな波紋となっています。

2025年度予算案の審議にも影響を与える
可能性が指摘され、石破政権への打撃となり得ます。

結論

現時点では、罪に問われるかどうかは捜査次第です。

政治資金規正法違反の疑いは濃厚ですが、
法的責任を問うには具体的な証拠と司法判断が必要です。

それでも、政治的責任は避けられず、
自民党や石破首相への信頼低下は確実でしょう。
トレンドに上がるのも、この法的なグレーゾーン
と政治的影響の大きさが注目されているためです。