筋トレ後の軽い違和感に湿布は不要?血流促進の正しいケア方法
1年間筋トレを続けていますが、
最近疲労が溜まっているようで
手首や肩の関節に軽い痛みや違和感が出るようになりました。
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そこで、薬局で購入したフェルビナクや
サリチル酸系の湿布(例:サリチルパップIDa)を貼り始めました。
貼った直後はひんやりして気持ちよく、
「今日も筋トレをやり切った!」
という満足感がありますが、効果をあまり感じられません。
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調べてみると、湿布には
以下のような作用があるようです。
1.血管を収縮させる
↓
2.血流を抑える
↓
3.筋肉や神経への酸素供給を減らす
↓
4.神経の働きを鈍らせて痛みを軽減する
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これでは、痛みを一時的に
ごまかしているだけではないでしょうか?
筋トレでは、筋肉に意図的に炎症を起こし、
血流を促すために入浴などで回復をサポートするのが一般的です。
湿布を貼ると血流が抑えられるため、
逆に回復を妨げる可能性があるのでは?と感じています。
(ちなみに湿布を辞めたら2日間で肩と手首がかなり回復しました)
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★★そこで質問です★★
Q.筋トレによる軽い痛みや違和感の場合、
湿布は貼らない方が良いのでしょうか?
Q.肩こりも血流不足が原因の一つだと思いますが、
運動不足の場合も湿布は不要ではないでしょうか?
ご質問ありがとうございます。
筋トレを1年続けていて、
最近手首や肩回りの関節に痛みや違和感が出てきたとのこと、
湿布の使用についてのご疑問も非常に合理的で、
筋トレや血流、炎症に関する理解が深いですね。
以下に、湿布の効果や筋トレ、
肩こりにおける適切な使用について、
科学的根拠に基づき簡潔にお答えします。
1. 湿布の効果と仕組み
湿布(フェルビナクやサリチル酸系のパップ剤など)
は主に以下の作用を持ちます。
抗炎症作用
フェルビナクなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、
炎症を引き起こすプロスタグランジンの生成を抑え、痛みを軽減します。
冷却効果
パップ剤の冷感は、
メントールなどの成分によるもので、
感覚神経を刺激して一時的に痛みを和らげる感覚を与えます。
血流への影響
冷却効果により局所的に血管が収縮する場合がありますが、
湿布自体の血流抑制効果は限定的で、
長期間の血流阻害には通常つながりません。
ご指摘の通り、湿布は
「痛みのごまかし」に近い側面があります。
根本的な原因(筋肉や関節の炎症、損傷)を治すものではなく、
症状を一時的に緩和する対症療法です。
2. 筋トレと湿布の関係
筋トレによる筋肉痛や軽度の関節痛は、
以下のようなプロセスに関連しています。
筋肉痛
筋繊維の微細な損傷と
それに伴う炎症反応(DOMS:遅発性筋肉痛)。
関節痛
関節周辺の筋肉や腱の過負荷、
またはフォームの乱れによるストレス。
湿布を貼ると、確かに冷却効果で
一時的に血流が減少し、炎症が抑えられる可能性があります。
しかし、筋肉の回復には以下が重要です。
血流の促進
酸素や栄養素を筋肉に届け、老廃物を除去。
適度な炎症
筋肉の修復・成長には、
ある程度の炎症が自然なプロセスとして必要。
したがって、軽度の筋肉痛や違和感に対して湿布を貼るのは、
回復を大きく阻害する可能性は低いものの、
積極的に回復を促す効果もほとんどありません。
特に、湿布による血流抑制は一時的で、
筋肉の修復を著しく妨げるほどの影響は通常ないと考えられます。
ただし、以下の場合には湿布の使用を控えた方が良いでしょう。
軽度の筋肉痛
自然な血流促進(軽いストレッチや温熱療法、入浴など)で十分回復する場合。
急性期を過ぎた場合
痛みが数日以上続く場合、
湿布では根本解決にならず、フォームの見直しや休息が必要。
3. 肩こりと湿布
肩こりの主な原因は、
以下のような要素が絡むことが多いです。
血流不足
長時間の同じ姿勢や筋緊張による血流の停滞。
筋肉の硬直
運動不足やストレスによる筋肉の硬さ。
肩こりに対して湿布を貼ると、
メントールによる冷感や抗炎症作用で
一時的に楽になることがありますが、
血流不足が主因の場合、湿布よりも温熱療法(ホットパックや入浴)
やストレッチ、軽い運動の方が効果的です。
湿布は血流を積極的に改善するものではないため、
運動不足による肩こりには根本的な解決策になりにくいです。
4. 筋トレ時の軽度な痛み・違和感への対応
筋トレによる軽度の痛みや違和感の場合、
湿布を貼るよりも以下のアプローチが推奨されます。
適切な休息
オーバートレーニングを避け、
筋肉や関節に十分な回復時間を与える。
フォームの見直し
手首や肩の痛みは、
フォームの乱れや過度な負荷が原因の可能性が高いです。
トレーナーや専門家に相談し、適切なフォームを確認。
ストレッチと軽い運動
血流を促進し、
筋肉や関節の柔軟性を高める。
動的ストレッチやヨガが有効。
温熱療法
入浴やホットパックで血流を促し、
筋肉の回復をサポート。
オフを兼ねて温泉も良い。
栄養と水分
十分なタンパク質や水分補給で筋肉の修復を助ける。
湿布の使用が適切なケース
急性の炎症
筋トレ直後に強い痛みや腫れがある場合、
初期の炎症を抑えるために短期間(1~2日)使用。
医師の指導
痛みが続く場合、
整形外科で診断を受け、湿布が推奨された場合。
5. 運動不足の場合
運動不足による肩こりや軽い筋肉の違和感には、
湿布よりも積極的な血流促進が有効です。
・軽い有酸素運動(ウォーキング、サイクリング)。
・ストレッチやマッサージで筋肉の緊張をほぐす。
・温める(入浴やカイロ)で血流を改善。
湿布は一時的な快適さを提供しますが、
運動不足による血流不足を根本的に改善するものではないため、
積極的な運動やストレッチが優先されます。
6. 結論
筋トレの軽度な痛み・違和感
湿布は「逆効果」とまでは言い切れませんが、
回復を積極的に促すものではないため、必須ではありません。
血流を促す温熱療法やストレッチ、
休息を優先し、湿布は急性期の強い痛みに限定して使うのが良いでしょう。
肩こりや運動不足
湿布よりも運動やストレッチ、
温熱療法が効果的。
血流不足が原因の場合、
湿布は対症療法に留まり、根本解決にはなりません。
注意点
手首や肩の痛みが1週間以上続く、
または悪化する場合は、整形外科を受診し、
腱鞘炎や関節炎などの可能性を調べることをお勧めします。
7. 追加のアドバイス
トレーニングの見直し
筋トレの頻度や強度を調整し、
関節に負担がかかりすぎないプログラムを検討。
例:週3~4回の筋トレに減らし、回復日を増やす。
プロに相談
パーソナルトレーナーや理学療法士に
フォームやリハビリ方法を相談すると、
痛みの再発防止に役立ちます。
生活習慣
十分な睡眠、バランスの良い食事
(特に抗炎症作用のあるオメガ3脂肪酸やビタミンD)も回復をサポートします。
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