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マダニの危険性と予防:ペットと人への感染リスクを徹底解説

Q.獣医師死亡、マダニ感染症疑いで獣医師会が注意喚起
というニュースがありましたが、
マダニって何ですか?
普通の家庭にも存在するのですか?
それとも犬や猫ですか?
普段日本にはいないダニなのですか?
海外旅行者が多すぎて日本に来たのですか?
詳しく教えてください。

ご質問ありがとうございます。
マダニに関するニュース(獣医師の死亡事例)に関連して、
マダニの基本情報家庭での存在
ペットとの関係日本での分布
海外旅行者との関連について、
わかりやすく詳しくお答えします。

ご質問の背景にある不安
(マダニの危険性や感染リスク)
にも配慮しながら、正確な情報をお伝えします。

1.マダニとは何ですか?

マダニは、ダニの一種で、
吸血性の外部寄生虫です。

以下が特徴です。

大きさ

吸血前は3~8mm、
吸血後は10~20mm程度に膨らむ。
肉眼で確認可能

見た目

赤褐色で、硬い外皮を持つ。
吸血すると丸く膨らむ

生態

草や木の上で動物や人が通りかかるのを待ち、
皮膚に取り付いて数日から10日以上吸血する
吸血中は痛みやかゆみが少ないため気づかれにくい。

媒介する病気

マダニはウイルスや細菌を媒介し、
◉重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
◉日本紅斑熱
◉ライム病
◉バベシア症
などの感染症を引き起こす可能性がある。

SFTSは特に致死率が高く
ヒトで最大30%、猫で60%程度)
ニュースで取り上げられた獣医師の死亡事例もSFTSが疑われています。

2.普通の家庭にもマダニは存在するのですか?

マダニは通常、家庭内には生息しません。
以下の理由によります。

生息環境

マダニは主に森林、草むら、河川敷、
公園などの屋外に生息。都市部の公園
や庭でも見られるが、室内では繁殖しにくい

家庭内のダニとの違い

家庭にいるダニ(例:コナダニ、ヒョウヒダニ)
は顕微鏡サイズで、食べ物のカスやホコリを餌とする。
マダニは大きく、血液を餌とするため、家庭の環境には適さない

侵入の可能性

ただし、ペットや人が屋外からマダニを持ち込むことはある。
例えば、犬や猫が散歩中にマダニに寄生され、
室内に持ち込むケース。
人間も草むらに入った際に服や靴に付着させることがある。

対策

ペットの散歩後、毛や皮膚
(特に目、耳、首、わきの下)をチェック。

屋外活動後、服を家に入れる前に払い、洗濯する。
入浴時に身体をチェック(首、耳、わきの下、膝裏など)。
ペットにマダニ駆除薬(例:フロントライン プラス)を定期投与。

3.マダニは犬や猫に特に関係があるのですか?

はい、マダニは犬や猫と密接に関係します。
理由は以下です。

寄生対象

マダニは犬、猫、野生動物(鹿、狸など)、
人間など哺乳類全般に寄生。
ペットは散歩や屋外活動でマダニに接触しやすい。

感染症の媒介

マダニが媒介するSFTSウイルスは、
犬や猫にも感染し、発症したペットから人
に感染する事例が報告されている。

(例)

2017年
野良猫にかまれた女性がSFTSで死亡
(日本初の猫→人感染確認)。
2025年
SFTS感染の猫を治療した獣医師が死亡
(マダニ刺咬の形跡なし、猫からの接触感染疑い)。

ペットの症状

SFTSに感染した犬や猫は、
食欲不振、発熱、黄疸、嘔吐などを示し
猫では60%、犬では40%が死亡する。

人への感染経路

マダニに直接かまれる以外に、
感染したペットの血液体液
(例:噛まれる、排泄物に触れる)で人に感染する可能性。
獣医師が感染したケースは、
治療中の猫の体液に触れた可能性が考えられる。

ペット飼い主へのアドバイス

◉屋外に出るペットには
マダニ予防薬を投与(獣医師に相談)。

◉ペットの体調不良(特に発熱や元気消失)
があれば、すぐに動物病院へ。

◉ペットを触った後は手を洗い、
過剰な接触(口移しや同衾)は避ける。

4.マダニは普段日本にいないダニなのですか?

いいえ、マダニは
日本に広く生息する在来種です

以下が詳細

種類

日本には47種類のマダニが生息。
代表的なものはフタトゲチマダニやヤマトマダニで、
SFTSや日本紅斑熱を媒介。

分布

北海道から沖縄まで全国に分布。
寒冷地(東北や北海道)でも適応し、
都市部の公園や河川敷にもいる。

活動時期

春~秋(4~12月)が活動のピークだが、
13℃以上なら年中活動可能。
温暖化で活動期間が延びているとの指摘も。

歴史

SFTSウイルスは2013年に日本で初確認(山口県)されたが、
ウイルス自体は以前から国内に存在していたと考えられる。

マダニは日本固有の生態系の一部であり、
特別に「いないダニ」ではありません。

5.海外旅行者が多すぎてマダニが日本に来たのですか?

マダニやSFTSウイルスが海外旅行者に
よって日本に持ち込まれたという証拠はありません。
以下の理由によります。

在来種

前述の通り、マダニは日本に古くから生息。
SFTSウイルスも2011年に中国、2012年に韓国で確認されたが、
日本では2013年に海外渡航歴のない患者で初確認され、
国内に元々存在していたと推定される。

感染経路

SFTSの主な感染はマダニ刺咬による。
海外旅行者がマダニを直接持ち込む可能性は低く、
仮に持ち込まれたとしても、
日本に既に生息するマダニと生態的に大きな違いはない。

海外との関連

SFTSは中国や韓国でも流行しているが、
日本での増加は国内のマダニ生息環境
(草むらや野生動物)やペットとの接触が主な要因。
海外旅行者の増加が直接的原因とは考えにくい。

他の要因

温暖化によるマダニの活動期間延長や、
アウトドア活動の増加(ペットを山に連れて行くなど)が感染拡大の一因とされる。

ただし、海外から別のダニ媒介感染症(例:ペスト)
が持ち込まれた過去の事例
(例:プレーリードッグによるペスト、輸入禁止済み)はあるため、
野生動物の輸入には注意が必要。

6.ニュースの獣医師死亡事例について

2025年6月の朝日新聞の報道によると、
三重県の獣医師がSFTSに感染した猫の
治療中に発症し、死亡したと疑われています。

ポイントは以下..

感染経路

獣医師にマダニ刺咬の形跡はなく、
猫の体液(血液、排泄物)や接触による感染が疑われる。

症状

呼吸困難、発熱、嘔吐、下血など。
潜伏期間は6~14日

影響

他の動物病院スタッフや飼い主に症状はなく、
二次感染は確認されていない。

獣医師会の対応

日本獣医師会は6月12日に全国の獣医師会へ
注意喚起メールを送信。
診療時の手袋着用や標準予防策の徹底を呼びかけ。

この事例は、ペットから人への
SFTS感染リスクを改めて示しており、
獣医師や飼い主にとって予防の重要性を強調しています。

7.予防方法と実践的なアドバイス

マダニ感染症(特にSFTS)の予防は、
マダニに刺されないことと、ペットや人への
感染経路を断つことが鍵です。

具体的な対策

個人での予防

◉草むらや森林に入る際は、
長袖・長ズボン、帽子、明るい色の服を着用。
肌の露出を減らし、ズボンの裾は靴下に入れる。

◉虫除け剤(DEETやイカリジン含有)を服に使用。

◉屋外活動後は入浴し、
身体をチェック(首、耳、わきの下、膝裏など)。

◉マダニを見つけたら、
無理に引き抜かず、皮膚科で除去。
ピンセットで慎重に抜く場合は、
口器を摘んでゆっくり引く。

ペットの予防

◉マダニ駆除薬(フロントライン プラスなど)
を獣医師の指導で定期投与。
48時間以内にマダニを駆除可能。

◉散歩後はペットの毛や
皮膚をチェック(目の細かい櫛が有効)。

◉マダニが食い込んでいる場合は、
獣医師に除去を依頼。
無理に取ると感染リスクが高まる。

◉屋外に出る猫はマダニリスクが高いため、
室内飼いを推奨。

体調管理

マダニに刺された後、2~3週間は発熱
倦怠感、嘔吐、下痢などの症状に注意。
症状があれば、医師に「マダニに刺された可能性」を伝えて受診。

ペットが元気消失や発熱を示したら、
早めに動物病院へ。

8.まとめ

マダニとは:吸血性のダニで、
SFTSなどの危険な感染症を媒介。
日本全国に生息し、春~秋が活動ピーク。

家庭での存在

通常は室内にいないが、
ペットや人が屋外から持ち込む可能性あり。

犬や猫との関係

ペットはマダニの寄生対象で、
SFTS感染した犬猫から人に感染するリスクがある
(例:獣医師死亡事例)。

日本の分布

マダニは日本在来種で、
47種類が全国に生息。
温暖化で活動期間が延びている。

海外旅行者との関連

マダニやSFTSが海外から
持ち込まれた証拠はなく、国内の環境要因が主。

ニュースで取り上げられた獣医師の死亡は、
SFTSの重症性とペット経由の感染リスクを示していますが、
適切な予防(マダニ駆除薬、屋外での注意、ペット管理)
でリスクは大幅に減らせます。

ご不安があれば、かかりつけの
獣医師や医師に相談し、具体的な予防策を確認すると安心です。

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