セレン(セレニウム)とは?
その役割と健康効果
セレン(セレニウム)は、
体内で重要な役割を果たす必須微量ミネラルです。
主に抗酸化作用を持ち、
細胞を酸化ストレスから守ることで
老化や疾患の予防に寄与します。
セレンは、グルタチオンペルオキシダーゼ
などの抗酸化酵素の構成成分として機能し、
活性酸素による細胞の損傷を防ぎます。
また、免疫機能のサポート、
甲状腺ホルモンの代謝、DNAの合成、
がん予防の可能性など、幅広い健康効果が研究されています。
セレンの主な健康効果
1.*抗酸化作用*
活性酸素による細胞の酸化を抑え、
老化や慢性疾患のリスクを軽減。
2.*免疫力の向上*
免疫細胞の機能を高め、
感染症への抵抗力をサポート。
3.*甲状腺機能の維持*
甲状腺ホルモンの活性化に必要で、
代謝や体温調節に影響。
4.*がん予防の可能性*
一部の研究で、セレンの摂取が特定のがん
(前立腺がん、肺がんなど)のリスク低減に
関連する可能性が示唆されています。
5.*生殖機能のサポート*
男性の精子形成や精子の質に影響し、
女性の不妊予防にも寄与する可能性。
セレン不足の症状
セレンが不足すると、
以下のような症状が現れる可能性があります。
これらは主に長期的な不足によるもので、
軽度の不足では明確な症状が出ない場合もあります。
*髪や爪の弱化*
髪が抜けやすくなったり、爪がもろくなる。
*皮膚のトラブル*
シミや肌の老化が目立つ。
*筋力低下や疲労感*
筋肉の弱さや脱力感。
*免疫力の低下*
感染症にかかりやすくなる。
*甲状腺機能の低下*
疲れやすさや代謝の低下。
*男性の生殖機能の低下*
精子の量や質の低下、性欲減退。
*不妊*
女性の生殖機能にも影響する可能性。
注意!
セレン不足は日本では比較的まれですが、
土壌中のセレン濃度が低い地域
(一部の東アジアやヨーロッパ地域)や、偏った食生活で起こり得ます。
セレンが特に必要な方
以下のような方は、
セレンの適切な摂取を意識すると良いでしょう!
免疫力を高めたい方: 感染症予防や免疫機能の強化を目指す場合。
甲状腺機能をサポートしたい方: 甲状腺疾患や代謝の低下が気になる場合。
動脈硬化や心血管疾患の予防をしたい方: 抗酸化作用により血管の健康を保つ可能性。
生殖機能をサポートしたい方: 特に男性の精子の質や量を改善したい場合。
老化や酸化ストレスを抑えたい方: 抗酸化作用によるアンチエイジング効果を期待する場合。
セレンを豊富に含む食品
セレンは多くの食品に含まれ、
特に動物性食品や海産物に豊富です。
以下はセレンを多く含む食品とその特徴です。
(100gあたりのセレン含有量の目安を記載)
*牡蠣: 約60~70μg(海産物の中でも特に多い)
*うなぎ: 約30~40μg
*牛肉(レバー): 約40~50μg(特にレバーに多い)
*マグロやカツオ: 約30~50μg
*ブロッコリー: 約2~5μg(野菜の中では比較的多め)
*にんにく: 約10~15μg
*たまねぎ: 約1~2μg(少量だが日常的に摂取しやすい)
*バター: 約1~2μg(少量だが料理に取り入れやすい)
*ブラジルナッツ: 約100~200μg(非常に豊富だが、過剰摂取に注意)
セレンの吸収を高めるポイント
セレンの抗酸化作用を最大限に引き出すには、
以下のような栄養素と一緒に摂取すると効果的です。
抗酸化作用を強化(例:アーモンド、ほうれん草、ひまわり油)
*ビタミンC*
酸化ストレスを軽減(例:柑橘類、ピーマン、ブロッコリー)
*硫黄化合物*
にんにくやたまねぎに含まれる成分がセレンの作用をサポート
セレンの推奨摂取量と上限
日本人の食事摂取基準(2020年版)
に基づくセレンの推奨摂取量と耐容上限摂取量は以下の通りです。
◉成人男性(18~64歳): 推奨量 25~30μg/日
◉成人女性(18~64歳): 推奨量 20~25μg/日
◉耐容上限摂取量: 250~300μg/日(年齢や性別により若干異なる)
セレンの過剰摂取のリスク
セレンは必要量を超えて過剰に摂取すると、
以下のような健康リスクが報告されています。
!消化器症状: 吐き気、下痢、腹痛。
!その他: 皮膚の発疹、口臭(にんにくのような臭い)、神経系の異常。
特にブラジルナッツやサプリメントの過剰摂取で起こりやすいため、
1日の摂取量を300μg以内に抑えることが推奨されます。
日本でのセレン摂取の注意点
日本では、土壌中のセレン濃度が低いため、
食品中のセレン含有量も地域や土壌に依存します。
海産物や輸入食品(ブラジルナッツなど)
を積極的に取り入れることで不足を補えますが、
バランスの取れた食事が重要です。
また、サプリメントを利用する場合は、
含有量を確認し、過剰摂取を避けるために
医師や栄養士に相談することをおすすめします。
まとめ
セレンは抗酸化作用や免疫サポート、
甲状腺機能の維持に欠かせない微量ミネラルです。
いわし、牡蠣、うなぎ、牛レバーなどの
食品から効率的に摂取でき、ビタミンEや
Cと組み合わせることで効果が高まります。
日本人の推奨摂取量は成人男性で25~30μg、
女性で20~25μgであり、過剰摂取による
リスクを避けるため上限(250~300μg)を守りましょう。
バランスの良い食事を心がけ、
必要に応じて専門家に相談することで、
セレンの健康効果を最大限に引き出せます。

