「オゾン層が破壊されている」と問題になったけど、
最近言わないのは何故ですか?
諦めたのですか?
確か当時はヘアスプレーなどに使われる
フロンガスが原因として考えられていたような記憶があります。
一方で、オゾン層が回復した動画も見たような記憶もあります。
そこで質問です、
現在オゾン層問題はどうなっていますでしょうか?
そしてオゾン層が破壊されると
どんな悪いことが起こるのでしょうか?
オゾン層問題について、
現在の状況とオゾン層破壊の影響を簡潔に、
かつわかりやすく説明します。
現在のオゾン層問題の状況
オゾン層破壊の問題は、
1980年代にクロロフルオロカーボン
(CFC、フロンガス)などの化学物質が
オゾン層を破壊することが科学的に明らかになり、
大きな国際的関心を集めました。
その後、1987年に採択された
モントリオール議定書により、
CFCやその他のオゾン層破壊物質(ODS)の生産と
使用が段階的に削減・禁止されました。
この国際的な取り組みは非常に成功し、以下のような進展があります。
オゾン層の回復
科学的な観測によれば、
オゾン層は徐々に回復しつつあります。
NASAやWMO(世界気象機関)の報告によると、
南極上空のオゾンホール(特に顕著なオゾン層の薄い領域)は、
ピーク時に比べて縮小傾向にあり、
2060年代までには1980年以前のレベルに回復する可能性が高いとされています。
フロンガスの規制
CFCはほぼ完全に段階的廃止され、
代替物質(HFCなど)が使用されています。
ただし、HFCはオゾン層には影響しませんが、
温室効果ガスとしての影響が問題視されており、
2016年のキガリ改正でその削減も進められています。
*なぜ最近話題にならないか*
モントリオール議定書の成功により、
問題が「解決に向かっている」と見なされているため
緊急性が低下し、メディアや一般の関心が薄れたことが背景にあります。
ただし、科学者や国際機関は引き続き
モニタリングを続けており、完全に「諦めた」わけではありません。
オゾン層が破壊されるとどんな悪いことが起こるか
オゾン層は地球の上空(成層圏)に存在し、
太陽からの有害な紫外線(UV-B)を吸収して地表を守っています。
オゾン層が破壊されると、以下のような悪影響が生じます。
健康への影響
*皮膚がんの増加*
UV-Bの増加により、皮膚がん(特にメラノーマ)のリスクが高まります。
*白内障や目の障害*
紫外線による目のダメージが増え、視力障害のリスクが上昇。
*免疫系の低下*
紫外線が免疫機能を抑制し、感染症への抵抗力が低下する可能性。
生態系への影響
*海洋生物のダメージ*
プランクトンや魚類の幼生が紫外線に弱く、
海洋生態系の食物連鎖が崩れる可能性。
*植物の成長阻害*
紫外線は作物の光合成や成長を妨げ、
農業生産に悪影響を及ぼす。
*気候変動との関連*
オゾン層破壊物質の一部は温室効果ガスでもあり、
気候変動を加速させる要因にもなります。
まとめ
現在の状況
モントリオール議定書のおかげで
オゾン層は回復傾向にあり、2060年代までの完全回復が期待されています。
ただし、引き続き監視が必要です。
話題にならない理由
問題がコントロール下にあるため、
緊急性が低下したことが大きいです。
オゾン層破壊の影響
健康(皮膚がん、白内障)、
生態系(海洋生物、植物)、
気候変動への悪影響が懸念されます。


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