自分で筋トレを行った際には、
筋肉痛やパンプ感、ほのかな関節痛などを感じますが、
他人のトレーニングを補助しているだけのときにも、
同じような感覚が生じることがあります。
例えば、スカルクラッシャーの補助をしていると肘に軽い痛みを感じたり、
ベンチプレスの補助中に胸に効いているような感覚があったりします。
実際には自分自身は筋トレをしていないにもかかわらず、
補助している対象部位への意識が高まり、
毎回その部位がピクッと反応するのです。
最初は偶然かと思っていましたが、
毎回同じ現象が起こるため、
何か理由があるのではないかと感じています。
これは、補助をしている段階で
「自分が筋トレをしている」と脳が錯覚してしまっているのでしょうか?
他人の筋トレを補助しているだけなのに、
自分の筋肉が反応するのはなぜ?
筋トレをしていると、
自分でトレーニングを行った際には筋肉痛やパンプ感、
あるいは軽い関節痛などを感じるのが一般的です。
ところが、実際には
自分はトレーニングをしていないにもかかわらず、
他人の筋トレを補助しているだけで、
特定の部位に「効いている感覚」や「ピクッとした反応」
を感じた経験がある人も多いのではないでしょうか?
例えば、スカルクラッシャーの補助をしていると
肘に軽い違和感や痛みを感じたり、
ベンチプレスの補助中に胸が収縮しているような感覚を覚えたりするケースです。
これは偶然ではなく、
人体の神経システムや脳の働きによって説明できる現象です。
結論:脳と神経は
「見ている・支えている動作」
を自分の運動として部分的に認識する
結論から言うと、この現象は
「脳がバグっている」というよりも、
脳と神経が極めて正常に働いている結果です。
補助動作中、脳は「自分が動いていなくても、動作に強く関与している」
と判断し、筋肉や関節に対して微弱な運動指令を出してしまうのです。
① ミラーニューロンの働き
この現象を語るうえで欠かせないのが
「ミラーニューロン」と呼ばれる神経細胞です。
ミラーニューロンは、
他人の動作を見ているだけで、
自分が同じ動作をしているかのように脳を反応させる性質を持っています。
筋トレの補助中は、
単に見ているだけでなく、
フォーム・スピード・力のかかり方を強く意識します。
その結果、脳内では
「上腕三頭筋を伸ばす」
「胸筋を収縮させる」
といった運動イメージが再現され、
該当部位の神経活動が高まるのです。
② 無意識の筋緊張(アイソメトリック収縮)
補助をしている最中、
本人は「力を入れていないつもり」でも、
実際には関節を安定させるために
ごく弱い等尺性収縮(アイソメトリック収縮)が起こっています。
スカルクラッシャーの補助で肘が痛くなるのは、
肘関節を固定しようとする無意識の筋緊張が繰り返されるためです。
負荷は小さくても、
神経が集中している状態では
「効いている感覚」として認識されやすくなります。
③ 過去のトレーニング記憶が呼び起こされる
筋トレ経験者ほど起こりやすい理由として、
「運動記憶」の存在があります。
過去にスカルクラッシャーやベンチプレスで
強い刺激を受けた部位は、脳内に明確な記憶として残っています。
補助中に同じ動作・角度・負荷感覚を
目や手から受け取ることで、脳はその記憶を再生し、
筋肉が実際に動いていないにもかかわらず、感覚だけが再現されるのです。
④ 集中力が高いほど起こりやすい
この現象は、適当に補助しているときよりも、
真剣にフォームを確認し、
失敗させないよう集中しているときほど起こりやすくなります。
これは脳が「自分が動作の主体である」
と錯覚するレベルまで関与している証拠です。
この現象は危険なのか?
基本的には危険なものではありません。
むしろ、神経系が発達しているトレーニング経験者ほど起こりやすい、
いわば「筋トレ脳」が完成している証拠とも言えます。
ただし、補助中に強い力を入れすぎると、
実際に関節や腱を痛める原因にもなります。
違和感が強い場合は、補助姿勢や力の入れ方を見直すことが大切です。
まとめ
- 他人の筋トレ補助中に自分の筋肉が反応するのは偶然ではない
- ミラーニューロンと神経活動の高まりが主な原因
- 無意識の筋緊張や過去の運動記憶も関与している
- 脳が「自分もトレーニングしている」と部分的に錯覚している状態
つまり、補助中に感じる違和感や「効いている感覚」は、
脳と神経が高度に連動している結果であり、決して異常ではありません。
筋トレ経験を積んできた人ほど感じやすい、ある意味で自然な反応なのです。

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