鉄:その役割、含まれる食品
不足の原因と対策鉄とは?
鉄は体内で重要な役割を果たす必須ミネラルです。
主に赤血球中のヘモグロビンの構成要素として、
酸素を全身に運搬します。
また、筋肉のミオグロビンや
エネルギー代謝に関わる酵素の成分としても機能します。
鉄が不足すると、
身体のさまざまな機能に影響を及ぼし、
日常生活の質が低下する可能性があります。
鉄の吸収率と不足の原因
鉄の吸収率は食品の種類や
摂取方法によって大きく異なります。
平均的な吸収率は約5~15%と低く、
特に植物性食品に含まれる非ヘム鉄は
吸収率が2~5%程度と低い傾向にあります。
動物性食品に含まれるヘム鉄は
15~35%と比較的高い吸収率を持ちます。
吸収率が低い理由には、
以下のような要因が関わります。
食事の組み合わせ
フィチン酸(穀物や豆類に多い)や
ポリフェノール(お茶やコーヒー)、
カルシウムが鉄の吸収を阻害します。
個人の体質
腸の健康状態や鉄の必要量
(例:月経や妊娠による需要増加)
により吸収効率が変動します。
調理方法
過度な加熱や加工により、
鉄の利用効率が低下する場合があります。
鉄不足は、吸収率の低さに加え、
食事からの摂取不足、月経や妊娠による鉄の喪失、
運動による需要増加などが原因で発生します。
鉄不足の症状
鉄が不足すると、
以下のような症状が現れる可能性があります。
疲労感や倦怠感
肩こりや筋肉のこわばり
代謝の低下による体重増加
体温調節の異常(冷え性)
顔色の悪さや青白い肌
動悸や息切れ
耳鳴りやめまい
爪の脆弱化や髪の抜け毛
鉄が必要な人
鉄の必要量は個人によって異なりますが、
特に以下の方は積極的に摂取を意識する必要があります。
女性:月経や妊娠、出産による鉄の喪失が多い。
運動をする人:筋肉への酸素供給やエネルギー代謝に鉄が必要。
レバーが苦手な人:レバーは鉄の宝庫だが、代替食品で補う必要がある。
代謝や体温を維持したい人:鉄は代謝や体温調節に重要。
成長期の子どもや高齢者:成長や健康維持に鉄が欠かせない。
鉄を豊富に含む食品
鉄は動物性食品(ヘム鉄)と
植物性食品(非ヘム鉄)に含まれます。
以下は鉄を多く含む食品の例です
(100gあたりの鉄含有量)。
動物性食品(ヘム鉄)
豚レバー:13mg
鶏レバー:9mg
牛レバー:4mg
鶏ハツ(心臓):5.6mg
はまぐり:7mg
あさり:6.8mg
しじみ:5.8mg
赤貝:5.2mg
いわし(丸干し):5.4mg
あゆ(焼き):3.5mg
卵黄:2.7mg
植物性食品(非ヘム鉄)
パセリ(乾燥):17.7mg
ひじき(乾燥):55mg
切り干し大根:3.1mg
小松菜:2.8mg
ほうれん草:2mg
油揚げ:2.7mg
がんもどき:3.6mg
吸収率を高めるコツ
鉄の吸収を高めるには、
以下のポイントを意識しましょう。
ビタミンCとの同時摂取
オレンジ、ブロッコリー、ピーマンなど
ビタミンC豊富な食品と一緒に摂ると、非ヘム鉄の吸収率が向上します。
動物性食品との組み合わせ
ヘム鉄は非ヘム鉄の吸収を助けるため、
肉や魚と野菜を一緒に食べるのが効果的。
阻害物質を避ける
お茶、コーヒー、カルシウム豊富な食品
(乳製品など)は鉄の吸収を抑えるため、
食事の1~2時間前後は避ける。
調理法
鉄鍋や鉄製フライパンを使うと、
微量の鉄が食品に移行し、摂取量が増える場合があります。
推奨摂取量
日本人の食事摂取基準(2020年版)
に基づく1日の鉄摂取量の目安は以下の通りです。
成人女性:10.5~12.0mg(月経のある女性)、6.5~7.0mg(閉経後)
妊娠中・授乳中の女性:追加で2.5~8.0mg
許容上限摂取量:40~55mg(年齢・性別による)
過剰摂取は便秘や胃腸障害を引き起こす
可能性があるため、バランスが重要です。
鉄不足を防ぐための具体的な食事例
朝食:小松菜と卵の炒め物(鉄+ビタミンC)、オレンジジュース
昼食:鶏レバーとピーマンの炒め物、ご飯、ひじきのサラダ
夕食:いわしの焼き魚、ほうれん草のおひたし、豆腐と野菜の味噌汁
間食:ナッツやドライフルーツ(少量の鉄とビタミンCを補給)
まとめ
鉄は健康維持に欠かせないミネラルですが、
吸収率が低いため、効率的に摂取することが重要です。
レバーをはじめとするヘム鉄食品や、
ビタミンCと組み合わせた非ヘム鉄食品を積極的に取り入れましょう。
特に女性や運動をする人は鉄不足に注意が必要です。
バランスの良い食事と適切な調理法で、
鉄不足を予防し、活力ある毎日を目指しましょう!

