エムポックス変異型クレード1bって何なの？コロナ初期よりヤバいの？

【重症化しやすいエムポックス変異型
クレード1b、20代女性に感染！！】
日本で初めて、より重症化しやすい
エムポックス変異型「クレード1b」の感染が確認された。
厚生労働省と神戸市は16日、
中央アフリカ渡航歴のある20代女性が発疹や発熱などの症状を訴え、
検査で同型ウイルスが検出されたと発表した。
患者の容体は安定しており、国内254例目の感染症例となる中、
WHOが国際的な公衆衛生緊急事態と宣言した同型の流行を受け、
濃厚接触者の追跡と検査体制の強化を進めている。

エムポックスとは何ですか？

エムポックス（旧称：サル痘、英語でmpox）
は、風邪ではありません。
風邪のような軽い上気道感染症ではなく、
ウイルスによる急性発疹性感染症です。

主な原因はエムポックスウイルス（MPXV）
というオルソポックスウイルス科のウイルスで、
自然宿主はアフリカ大陸のげっ歯類
（例: リスやネズミ類）が疑われていますが、確定していません。

このウイルスは、天然痘ウイルスと似た系統に属しますが、
天然痘ほど致死的ではありません。

日本では感染症法で4類感染症に分類されており、
2022年以降の国際的な流行を受けて名称が
「サル痘」から→「エムポックス」に変更されました。

ニュースで取り上げられたように、
日本で初めて確認されたクレード1bは、
このウイルスの変異型（亜型）で、特に重症化しやすいとされ、
WHOが国際的な公衆衛生緊急事態（PHEIC）と宣言しています。
以下で詳しく説明します。

エムポックスの主な特徴感染経路

主に感染者の皮膚病変（発疹や水疱）や体液、
汚染された物品（衣類や寝具）との直接接触で広がります。

2022年以降の流行では、性的接触
（特に男性同士の性行為）が主要な経路として報告されています。
また、飛沫感染（咳やくしゃみ）や、感染動物との接触も可能です。

ニュースのケースのように、
中央アフリカなどの流行地域への渡航歴があるとリスクが高まります。

潜伏期間

感染から症状が出るまで、
通常5〜21日（多くは6〜13日）です。

感染力と流行状況

基本再生産数（R0）は1〜2程度で、
天然痘より低いですが、2024年以降のクレード1b流行では
人間間伝播が効率的になり、アフリカを中心に4万人以上の症例が報告されています。

日本では2025年9月時点で254例目が確認されましたが、
全体として国内での大規模流行リスクは低いとされています。
ただし、免疫力の低下した人（HIV感染者、妊婦、小児）では重症化しやすいです。

症状の詳細

エムポックスは、
風邪のような初期症状から始まり、特徴的な発疹が現れます。
多くの場合、2〜4週間で自然に回復しますが、
合併症（二次感染、肺炎、脳炎など）を引き起こす可能性があります。
症状は以下の段階で進行します。