競艇における「乗り心地」とは何なのか?【ボートレース】

競艇選手のコメントで、
度々「乗り心地」という単語が出てくる。

選手A
整備をして乗り心地が良くなった。
競っても大丈夫。
選手B
普通くらいはあると思うけど、
乗り心地をしっかりさせたい。
選手C
乗り心地と回り足、伸びが良くなって
全体的に上積み出来た。
不安な所はない。

乗り心地とは一体どんな意味なのか?
「滑らかに動く」意味なのか?「単なる感覚」なのか?
選手以外には”想像できない”表現である。

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乗り心地を消去法で探る

選手コメントから、乗り心地以外の言葉を
排除していけば乗り心地の意味に辿り着くかもしれない。

選手A
全然伸びないけど、
乗り心地回り足が良くなっている。
選手B
出足乗り心地操縦性はよくなった。
あとは伸びが欲しいくらい。

以上のコメントを見ると、
乗り心地とは、出足、操縦性、伸び、回り足とは別物であることが分かる。

乗り心地ってなんだよ?

クッションでも椅子に載せるの?

個人差がありそうで
よくわからんな!

乗り心地とは、乗りやすさ乗りにくさを表現する言葉であり、
その感覚は人それぞれなので違いがある。

選手A→乗り心地
・・・・ボートが安定しないバタバタ感がある。
選手B→乗り心地
・・・・旋回の時の安定感、舟が流れたり跳ねる。

乗り心地が悪ければ、半=1艇身(ていしん)ロスをするとまで言われている。
ボートやモーターが良くても、乗り心地が悪ければ宝の持ち腐れになる。

起こしとは?

起こしとは、スロットルレバー(アクセル)を握った時の反応の事で
一瞬の足が良いとコメントされる事もある。
この反応が悪ければピット遅れや、ターンの出口での反応が鈍くなる。
特にスロースタート勢が出遅れないための調節である。

ちなみにボートにはブレーキが無く、
スロットルレバーを緩めて調節する事になる。

出足とは?

出足とは、起こしてからの足であり、
車で言えば「ローギア」「一足」である。

ピット離れ、スタート、ターン直後に影響し
低速からの加速のしやすさと言えばわかりやすいだろう。

行き足とは?

スタート時の助走から1周第1ターンマークまでの加速状態ことである。
「セカンドギア」「2速」「中間速」という意味。

スタートから、起こし→出足→行き足→伸びという
スピードが上がると表現も変わる。
これら一連の動きを把握する事で、
「スタートまでの感覚」が一致するのである。

スリットとは?
スリット付近の足とは?

スタートタイミングを測定するために
撮影された写真上に、一定の間隔で引かれたラインのことである。

選手は、このライン直前には
”スピードに乗っている事”が理想であり、
スリット付近が弱いと1周第1ターンマークで戦いにくくなる。

メイチのスタートとは?

目一杯のスタート、すなわち
(フライングをしない)ギリギリ限界のスタートを狙う意味である。

伸びとは?

起こし、出足、行き足(スリット付近)と加速し
最後は”伸び”という車でいえばトップギアに相当する部分である。
特に直線での競り合いに重要な部分であり、

我々見ている側は、直線上で「あぁ・・・抜かされそうだ」と感じるのは
この伸びが無い為である。

しかしながら、いくら伸び足が良くても
ターンでロスしていたら意味が無いため、
回り足とのバランスも重要になってくる。

回り足とは?

回り足とはターンの部分で、
回り足が強ければターンで主導権を握れ、
弱ければ置き去りにされてしまう部分である。

回り足が良い→狭い範囲でクルッと素早く回れる。

しかしながら、いくらマシンが良くても技術がなければ意味がなく、
若い選手が4~6コースからなかなか先頭に行けないのはこのせいである。

トルク感とは?

トルク感とはスロットルレバーを握り、動力が伝わる感覚であり
バイクでアクセルを握った時の力が伝わってくる感覚と考えればわかりやすい。

グリップとは?

グリップが悪い、グリップが弱いという表現をする事があるが
グリップはターン時に、外に流れずに水を押して前に進む感覚である。

日常生活に置き換えれば、
斜めにしたお盆の上にコップを置き、
滑れば→グリップが悪い、反対に止まればグリップが良いになる。
車で言えば、「砂山を登ったけどグリップして登りやすかった」という表現で使われる。



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