Q.昔のテレビはB-CASカードなど無かったのですが、 なぜ必要になったのでしょうか?

Q.昔のテレビはB-CASカードなど無かったのですが、
なぜ必要になったのでしょうか?

A.B-CASカードは、デジタル放送の
著作権保護有料放送の管理を目的として導入されました。

2000年にBSデジタル放送が開始された際、
有料放送契約者の認証のために運用が開始され、
その後、地上デジタル放送や110度CSデジタル放送にも
広く採用されることとなりました。

また、NHKのBSデジタル放送では、
受信料の徴収目的でB-CASカードが利用されています。
さらに、日本国外からの視聴を防ぐ目的もあるため、
B-CASカードが必要になっています。

B-CASカードによる限定受信システムは、
正規の機器を認証し、コピー制御信号(CCI)
の実効性を担保するためにも利用されており、
デジタル放送におけるデジタル著作権管理(DRM)の一部として機能しています。

このシステムにより、
B-CASカードが挿入されていないと、
暗号化された放送内容を復号できず、
結果として視聴ができなくなっています。

これにより、著作権保護が強化され、
有料放送の管理が容易になっています。
なお、B-CASカードを使用する受信機には、
特定条件に一致した場合に放送局からの
お知らせを表示する機能もあります。

Q.私の家は地上波しか見ないのですが(BSは見ません)、
B-CASカードがないと見れないのは何故ですか?

A.地上波デジタル放送でもB-CASカードが必要な理由は、
番組の著作権保護放送のセキュリティを確保するためです。

地上波放送は無料で視聴できますが、
放送される番組には著作権があり、
その保護のために暗号化されています。

B-CASカードには、
この暗号を解除するための鍵が含まれており、
カードがないとテレビ放送の視聴や録画ができなくなります。

また、B-CASカードは、放送番組の録画および
コピー制限ルールにも利用されており、
放送事業者が設定した規則に基づいて、
番組の録画やコピーが制限されています。
これにより、放送コンテンツの不正利用を防ぐことができます。

さらに、B-CASカードは、NHKの受信料の徴収や、
日本国外からの視聴を防ぐ目的でも使用されています。
これにより、放送サービスの適正な利用が促進され、
放送事業者の権利が保護されることになります。

Q.なぜ海外からの視聴を防止する必要があるのですか?

A.海外からのテレビ視聴を防止する主な理由は、
放送コンテンツの著作権を保護するためです。

日本のテレビ番組は、放送局や
コンテンツ制作者の許可なく海外で配信されると、
著作権侵害の問題が生じる可能性があります。

また、放送局が番組の国際配信権を別の企業に販売している場合、
その権利を尊重し、無許可での視聴を防ぐ必要があります。

さらに、放送コンテンツには地域限定の広告が含まれており、
それらの広告収入は放送局の経済的基盤を支えています。
海外からの視聴が可能になると、
広告主のターゲット市場外での視聴が発生し、
広告の価値が損なわれることが懸念されます。
このため、放送局は地域限定の視聴制限を設けることが一般的です。

また、国際的な放送規制や法律により、
特定のコンテンツが特定の国で
放送されることを制限している場合もあります。
これらの規制を遵守するためにも、
海外からの視聴を防止する措置が取られています。

Q.最近、新しいテレビを買ったら
B-CASカードがテレホンカードサイズではなく
SDカード程度の小ささに変わっていました。
今は小さいのが主流ですか?

A.はい、最近のテレビでは、
B-CASカードが小型化されていることが一般的です。

2009年にはmini B-CASカードが導入され、
さらに2018年以降は、ACASと呼ばれる
内蔵型のチップセットが採用されています。

これにより、従来のカードサイズよりも
小さなサイズが主流となっており、
テレビの基盤に直接はんだ付けされているため、
外部から挿入する必要がなくなりました。

この変更は、4K/8K放送のためのCAS方式の変更や、
改ざん防止のために行われたと考えられます。
また、テレビ受信機のデザインがスリム化する中で、
内蔵型のチップセットが好まれるようになったことも影響しているかもしれません。

従って、新しいテレビでは、
小型のB-CASカードACASチップが主流となっています。



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