【処理水放出】話題になってる汚染水って何なの?どこに放出されるの?セシウム トリチウム 原発事故

Q.最近話題になってる汚染水って何なのですか?
どこに放出されるのですか?
どこかで汚染水という言い方が悪いだけで
そんなに毒ではないと聞いたことがりますが気になります。
Q.今話題になっている処理水放出は、
日本のどこから放出されるのですか?
福島の海岸からですか?
それとも船で太平洋に出るのですか?
Q.なんでこの汚染水を蒸発させるなり、
山に埋めるなりしないのですか?

最近話題の汚染水とは、
東京電力福島第一原発で発生した放射性物質を含む水のことです。

この水は、多核種除去設備(ALPS)で
ほとんどの放射性物質を取り除いた後、タンクに貯蔵されていましたが、
保管場所がなくなりつつあるため、
日本政府は2021年4月に海洋放出の方針を決定しました。

2023年8月24日に、処理水の海洋放出が始まりました。
今年度中には約3万1200トンの処理水を4回に分けて海に放出する予定です。
海洋放出には国際原子力機関(IAEA)の監視が付き、
処理水の安全性や環境への影響が検証されます。

処理水放出は、福島第一原発の敷地内から海底トンネルを通して、
原発の沖合約1キロメートルの海洋へ放出される予定です。
船で太平洋に出るということはありません。

処理水は、トリチウム以外の放射性物質を取り除き、
世界保健機関(WHO)が定める飲料水基準の
7分の1程度にまで希釈された上で放出されます

日本政府や国際原子力機関(IAEA)は、
この方法は安全だとしていますが、
近隣諸国や地元の漁業関係者などからは反対の声が上がっています。

海洋放出に対しては、
近隣諸国地元の漁業関係者などから
反対や懸念の声が上がっています。
特に中国は、処理水を「核汚染水」と呼び、
危険性を繰り返し主張しています。

中国政府は、処理水の放出開始に伴い、
日本産の水産物輸入を全面的に停止すると発表しました。
日本政府は、この措置に対して抗議し撤廃を求めています。

処理水を蒸発させるなり、
山に埋めるなりする方法については、
政府や東電も検討したことがありますが、
以下のような理由で見送られました。

【蒸発させる方法】
– 蒸発させるには大量の熱エネルギーが必要でコストが高くなる。
– 蒸発させた水蒸気にもトリチウムが含まれるため、
大気中に放出することになり、環境への影響が懸念される。
– 蒸発させる設備の安全性や信頼性が確保できるかどうか不明である。
– 蒸発させる設備の建設や運用には長期間がかかり、
廃炉作業の妨げになる可能性がある。

【山に埋める方法】
– 山に埋める場所を確保するのは困難である。
– 山に埋めた処理水からトリチウムが漏れ出す可能性がある。
– 山に埋めた処理水を管理する責任や費用が将来にわたって発生する。
– 山に埋めた処理水を取り出すことはほぼ不可能である。

以上のように、処理水を蒸発させるなり、
山に埋めるなりする方法は、技術的・経済的
社会的・環境的な面で問題が多く、海洋放出よりも劣っていると判断されました。



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