コロナの後遺症に「下痢」はありますか？「めまい」は存在しますか？

A.はい、新型コロナウイルス感染症の後遺症として、
下痢や腹痛などの消化器症状があらわれる場合があります。

元々胃腸が弱い方が感染した例では
熱は全く出ずに、咳とめまいと下痢という
3つの症状が出たとの報告があります。
（スッキリしない日々が2週間程度継続）
同じコロナでも症状や後遺症は様々です。

WHO（世界保健機関）は、
下痢を「あまり一般的ではない症状」としていますが、
日本消化器病学会は、新型コロナウイルス感染症患者で
消化器症状は15～50％と高い頻度で認められるとしています。

また、そのうちの40%に下痢症状が認められたという報告もあります。
オミクロン株の流行初期当時の症状として嘔吐や下痢などの
消化器症状の訴えがあったのは全体の約30％
であったと米疾病対策センター（CDC）より報告がありました。

新型コロナウイルス感染症の後遺症は、
感染性は消失したにもかかわらず、他に原因が明らかでなく、
罹患してすぐの時期から持続する症状、回復した後に新たに出現する症状、
症状が消失した後に再び生じる症状の全般をさしています。

罹患後症状に特化した治療方法はなく、
国内外で研究が進められています。
一方で、罹患後症状の多くは、時間経過とともに改善することが多く、
その過程で、各症状に応じた対症療法
（症状を和らげる治療：咳に対して咳止め薬を処方する等）
が行われることもあります。

下痢症状が続く場合は、脱水症に陥る可能性があります。
脱水症を起こした場合も、ウイルス感染を起こした場合も、
発熱や嘔吐、吐き気などの症状があらわれます。
症状だけでは、脱水症なのかウイルス感染なのか判断はできません。

そのようなときは、経口補水液を飲んでみることをおすすめします。
経口補水液は、脱水時の水分補給を目的に作られている飲料で、
水分や電解質をすばやく吸収できます。
経口補水液を摂取し、しばらくして体調が改善するなら、
脱水症での体調不良だった可能性があります。

体調の改善が見られない場合、
ウイルス感染の可能性が考えられますので、
医療機関の受診を検討しましょう。

コロナ後遺症でめまいが存在することが報告されています。
めまいはコロナ後遺症の症状の中では多くはありませんが、確実に存在します。

コロナ後遺症のめまいには、
体がフワフワする浮動性めまいと、
目がグルグル回る回転性めまいの2種類があります。

コロナ後遺症のめまいの原因やメカニズムはまだ解明されていませんが、
内耳の異常や自律神経の乱れなどが関係している可能性があります。

コロナ後遺症のめまいは、
倦怠感や頭痛などと合併することが多く、
日常生活に支障をきたすことがあります。

コロナ後遺症のめまいに特化した治療法はまだ確立されていませんが、
それ以外の治療が有効になることがあります。

コロナ後遺症のめまいは、
内科または耳鼻咽喉科での治療が推奨されます。
コロナ後遺症のめまいの症状が4週間以上続く場合は、
医療機関を受診することをおすすめします。